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2004.01.03

文献アーカイブス('92~)

小川紳介と小川プロダクション、およびその作品について書かれた文章を掲載する書籍、雑誌、小冊子の中から、1992年以降に刊行されたものを紹介しています。

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ドキュメンタリーは嘘をつく

『A』『A2』で知られるドキュメンタリー作家、森達也監督のドキュメンタリー論考集。2002年から2003年にかけて草思社のPR誌「草思」に森監督が連載した文章を元に構成されている。各所に小川紳介の名前が散見できる。また、「第13章 ドキュメンタリーは嘘をつく」の中では「明らかに記録映画は『劇』なんですよ。絶対に事実じゃない・・・・」に始まる小川紳介の言葉も引用。

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森達也著 2005年3月発行(草思社)

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聞こえてますか、映画の音[サウンド]

日本屈指の録音技師にして、小川映画のほとんどの作品にその名がクレジットされる久保田幸雄氏。本書はそんな久保田氏の足跡を氏自身のエッセイとインタビューで綴る回顧録。「第一章 劇映画の録音」「第二章 ドキュメンタリー映画の録音」「第三章 インタビュー」「第四章 黒澤明監督『酔いどれ天使』の音の世界」「第五章 久保田幸雄フィルモグラフィ」の全五章構成。

小川映画については、第二章の中で『青年の海』『1000年刻みの日時計』『満山紅柿』の三作品に関するエッセイを収録。技術的な話もさることながら、本書の中で久保田氏が「小川ちゃん」と呼ぶ小川紳介との出逢いやその関係性、撮影現場でのエピソード、映画作りに対する熱気や苦労がストレートに伝わる内容。第三章に収録されるインタビュー原稿の中でも半生を語りながら、小川紳介との仕事について触れている。

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久保田幸雄著 2004年10月発行(ワイズ出版)

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映画狂人最後に笑う

映画批評家、蓮實重彦の「映画狂人シリーズ」第10弾にして最終巻。「IV映画を選ばせられて」の章に収録される「戦後日本映画100選」のなかで、1971年のベスト2作品のうちの1本に『三里塚・第二砦の人々』を選出。また「日本映画ベスト5(78~84)」でも、1982年のベスト5の1本に『ニッポン国古屋敷村』を選んでいる。

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蓮實重彦著 2004年9月発行(河出書房新書)

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広告批評 2003年10月号

ドキュメンタリー映画特集号。森達也、是枝裕和、土屋登、小林貴裕、佐藤真、河瀬直美、原一男らのインタビューを掲載。各氏の発言の中に小川紳介の名前が散見できる。

また、「ドキュメンタリー90年代以降」と題する映画評論家、大久保賢一のテキスト、「山形から世界のドキュメンタリーを見る」と題する山形国際ドキュメンタリー映画祭東京事務局長、矢野和之のテキストも収録。

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2003年10月発行(マドラ出版)

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映画の政治学

7人の専門家(長谷正人、斉藤綾子、中村秀之、飯岡詩朗、ミリアム・ブラトゥ・ハンセン(畠山宗明訳)、藤井仁子、北小路隆志)の論文によって構成される本書。編集の意図を編著者のひとりである長谷正人は、「はじめに」で次のように表明している。「映画を政治的に語ること。映画をめぐる日本の言説空間に『政治』を導入すること。私たちが本書で企画していることは、この簡明な表現にほぼ尽きているといえよう。」

小川紳介、および小川プロに関しては、第7章に「反到着の物語--エスノグラフィーとしての小川プロ映画」と題する北小路隆志の論文を収録。小川映画に共通する導入部において見せる「いきなりさ」=「対象との『出会い』の場面を描かない。つまり『到着の物語』は割愛もしくは排除される」(本文より)を、反到着の物語と位置づけその論を展開する。

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長谷正人/中村秀之編著 2003年9月発行(青弓社)

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ユリイカ 2002年7月号

漫画家、高野文子の作品と小川映画の隣接性を指摘する批評家、阿部嘉昭の評論「高野文子のマンガはなぜ速読ができないのか」を掲載。

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2002年7月発行(青土社)

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帰ってきた映画狂人

映画評論家、蓮實重彦の「映画狂人」シリーズ第3弾。風琳堂刊『シネアストは語る――5 小川紳介』に発表された「小川紳介の映画を語る(講演)」を再録。

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蓮實重彦著 2001年2月発行(河出書房新社)

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ドキュメンタリー映画の地平(上)

『阿賀に生きる』『SELF AND OTHERS』などで知られるドキュメンタリー映画作家、佐藤真監督が著した上下二巻組のドキュメンタリー論集。上巻第一章「暮らしながら撮る」に、「スタッフと共同生活を続けながら撮る・小川紳介」の項を設け、作品論と作家論を展開。

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佐藤真著 2001年1月発行(凱風社)

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映画作りとむらへの道 福田克彦の仕事

目次
◆はじめに 「映画作りとむらへの道」復刻までのこと/波多野ゆき枝
◆批評.1 ポスト小川プロ的な映画作りにむけて/北小路隆志
◆批評.2 福田克彦の映画作りと小川プロへの道/阿部マーク・ノーネス
◆対論.1 山形国際ドキュメンタリー映画祭オープニング上映に際して/飯塚俊男×阿部マーク・ノーネス
◆エッセイ きちんと別れるために/福田克彦
◆対論.2 福田克彦、ひとつの対話「河瀬直美のリアルを探して」/福田克彦×河瀬直美
◆「映画作りとむらへの道」シナリオ採録
◆福田克彦フィルモグラフィー&バイオグラフィー
◆福田克彦作品解説

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2000年11月発行(福田克彦作品ライブラリー)

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<社会派シネマ>の戦い方

冒頭、以下の3つのテーゼを措定。

『〈社会派シネマ〉は「現実」である』
『〈社会派シネマ〉はひとつの正義を代弁=再現することを拒絶する』
『〈社会派シネマ〉は個的、集団的な「特異/固有性」を解放する試みである』

これを足がかりに、評論家の北小路隆志、水原文人を始めとする22人の筆者が、「〈社会派シネマ〉問題作17」「1970/2000年を代表する社会派作家たち」「〈社会派シネマ〉の戦い方/マクロ編・ミクロ編」「〈社会派シネマ〉を面白くする8つの視点」といった主題についてその論を展開する。

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北小路隆志+水原文人+編集部[編] 2000年5月発行(フィルムアート社)

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日本映画の巨匠たち III

映画評論家、佐藤忠男の大著「日本映画の巨匠たち」シリーズ。その第三巻に小川紳介を収録。作家のプロフィールと作品論とを併置しながら、映画作家「小川紳介」の輪郭を鮮やかに描き出す。

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佐藤忠男著 1997年1月発行(学陽書房)

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映画の貌

映画評論家、山根貞男の映画論集成。本書は全6章の構成。各章の見出しは次の通り。

I 見えない映画
II 日本映画の新しい現場へ
III 小川紳介のために
IV 映画を読む
V 映画・人・出来事
VI 映画1983→1995

小川紳介論に充てられた第III章には、次の6編のテキストが収録されている。
「最後の小川紳介」
「ドキュメンタリー映画と劇映画の境」
「闘いとしての円居から宴としての団居へ『三里塚・辺田部落』ノート」
「小川紳介の〈声〉について」
「60年代日本映画と小川紳介」
「60年代ドキュメンタリー映画の軌跡 PR映画から映像ゲリラへ」

なお、「最後の小川紳介」は、『FLEX 1992年7月号』『FLEX 1992年8月号』に発表されたテキストを再録。

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山根貞男著 1996年4月発行(みすず書房)

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映画に目が眩んで 口語篇

1977年~1993年に映画評論家、蓮實重彦が行った講演と対談の記録。このなかに小川紳介を追悼する「キャメラの向こう側に身を置いた瞬間、小川紳介は人間であることを止めた」と題するテキストを収録。

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蓮實重彦著 1995年10月発行(中央公論社)

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淀川長治映画塾

小川紳介を語る――あるドキュメンタリー監督の軌跡』(フィルムアート社)に収録される「小川さんには本当に土の匂いのする「楢山節考」をぜひ撮ってもらいたかった。」を、「小川紳介土の匂い」と改題して再録。(若干の異同あり)

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淀川長治著 1995年2月発行(講談社)

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映画素志 自主ドキュメンタリー映画私見

詩人にして映画作家、また映画評論家としても名高い鈴木志郎康の著作。〈作品論〉〈作家との対話〉〈状況論〉〈作家論〉の4章を設け、自主製作ドキュメンタリー映画論を展開する。

小川作品に関しては〈作品論〉に、「日本解放戦線・三里塚の夏」「小川プロ全作品」「三里塚全作品」「ニッポン国古屋敷村」「1000年刻みの日時計」「HARE TO KE」「映画の都」を収録。

〈作家との対話〉には、小川紳介を始め、伏屋博雄、飯塚俊男、田村正毅ら小川プロ・スタッフ各氏の発言が興味深い「座談会・小川紳介+小川プロ・スタッフ/生物の固有性と不規則性を掴み、その官能をぶつけたい――『1000年刻みの日時計 牧野村物語』をめぐって」を収録。

〈作家論〉には、『1000年刻みの日時計』に即しながら、小川紳介&小川プロの作家性に言及する「稲作を営む人々の共同幻想を語る映画/小川プロ作品『1000年刻みの日時計 牧野村物語』を考える」を収録する。

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鈴木志郎康著 1994年8月発行(現代書館)

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ある映画作家の旅/ロバート・フラハティ物語

ドキュメンタリーの父と呼ばれ、『極北のナヌーク』『アラン』などの傑作を遺したロバート・フラハティ。本書は、彼の生き方やその映画手法をテーマに語られた、フランシス・フラハティ夫人の講演録。最晩年の小川紳介が翻訳を担当。本文もさることながら、「訳注」が読み応え充分。ひとつの事項について、ときに数ページを裂いて小川紳介の解説が続く。

併録される映画評論家、山根貞男氏の文章「見ること/見せることの度合い――ロバート・フラハティと小川紳介」に、小川紳介がどのような経緯で本書の翻訳に取り組んだかが詳しく解説されている。

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フランシス・H・フラハティ著・小川紳介訳 1994年6月発行(みすず書房)

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シネアストは語る――5 小川紳介

名古屋シネマテークが刊行する「シネアストは語る」シリーズの第5弾。1988年7月14日から4夜連続で行われたワークショップ「小川プロの映画術」で、のべ16時間にわたって語り続けた小川紳介の講演を収録。当時52歳の小川紳介がみずからの足跡とその映画術を解説。ユーモアを交えた語り口が文面からひしひしと伝わる名著。

また、1992年6月13日の小川紳介全作品追悼上映会で「小川紳介の映画を語る」と題して行われた映画評論家、蓮實重彦の講演録も併録。

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名古屋シネマテーク叢書
小川紳介・蓮實重彦著 1993年10月発行(風琳堂)

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映画を穫る・ドキュメンタリーの至福を求めて

目次
【写真構成 I 】
春の章
◆稲を撮る 心を描く
◆アジア、ニッポン、そして記録映画
◆ドキュメンタリーの至福を求めて
◆文部省審査と私の体験
◆「青の会」のころ
【写真構成 II 】
夏の章
◆大学闘争を捉える眼
◆三里塚――"農"と撮ること
◆同期性にこだわる現場主義
◆なぜ三里塚か
◆寿の人々を撮る
◆三里塚再訪と稲づくり
◆滅びるときにこそ文化が
◆辺田部落――村人へのラブレター
◆映画の旅――三里塚から牧野へ
◆十三年かかって映画を穫れた
◆土俗のなかの悪
◆見える見えないの関係について
◆物語る人の心をドキュメントする
◆ドキュメンタリーの現実感覚
秋の章
◆土に根ざしたエロス 石牟礼道子との対話
◆からだに刻まれたドキュメント 内藤正敏との対話
◆真壁仁先生と私たち
◆土方巽さんのこと"与き"のこと
◆残すはなし――上野英信追悼
【写真構成 III 】
冬の章
◆さらにアジア映画作家の交流を
◆風土の円錐から見えてくるもの
◆侯孝賢『恋恋風塵』によせて
◆彭小蓮さんのこと
◆アジアでフィルム・キャンプを
◆私論・戦後日本ドキュメンタリー映画史

◆フィルモグラフィ
◆年譜
◆編者あとがき

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小川紳介著・山根貞男編 1993年10月発行(筑摩書房)

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小川紳介を語る・あるドキュメンタリー監督の軌跡

目次
◆はじめに/伏屋博雄
◆三十年ほど前に浴びせられた小川紳介の総体が、その後の私たちを決定づけた。/梅田克己 山根誠 上野昂志
◆「圧殺の森」は、運動の内部にいて運動に寄生せず、独自な眼でそれを描いた。/大津幸四郎
◆キャメラの向こう側に身を置いた瞬間、小川紳介は人間であることを止めた。/蓮實重彦
◆「青の会」は、内外さまざまの映画の流れをキャッチし、それに刺激を受けながら私たちがいた。/土本典昭
◆PR映画の中で苦闘していた小川君は、映画作家として背水の陣で「青年の海」に突入していった。/黒木和雄
◆稲や農民の固有性を描くと言うことは、結局それを深く愛するということだ。/鈴木志郎康
◆禁欲的な部分と饒舌な部分が合わさっているところに、小川さんの映画の独特な体質がある。/佐藤真
◆そこにいる人たちと一緒にいたいという気持ちで、ともかくずーっとキャメラを回していた。/田村正毅 聞き手:松本正道
◆あらゆる二元性を乗り越える巨大な渦――小川紳介。/波多野哲朗
◆「どっこい!人間節」は、最初全然キャメラを回せなくて苦労したけど、その時間が大事だった。/奥村祐治 渡辺孝明
◆小川さんは、「1000年刻みの日時計」で、〈縄文〉の自由な精神的時空へと突き抜けた。/内藤正敏
◆小川プロの映画は、平面に退化する欲望と「待つ」ことによって成り立つ〈不足の映像〉である。/鈴木一誌 山根貞男
◆小川さんには、本当に土の匂いのする「楢山節考」をぜひ撮ってもらいたかった。/淀川長治
◆「1000年刻みの日時計」は、牧野村百戸を二百四十年ぶりに再生させてくれた。/木村迪夫 木村シゲ子 山根貞男
◆アジアの風「モンスーン」のようだった小川さんが、僕たちに遺していった課題は多い。/伏屋博雄 景山理 松本正道
◆小川紳介監督略歴〈映画新聞版〉
◆小川紳介と小川プロダクション全作品フィルモグラフィー
◆あとがき/松本正道
◆編集後記

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映画新聞編 1992年10月発行(発行・映画新聞/発売・フィルムアート社)

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映画芸術 1992年夏号

追悼特集「来るべき小川紳介」が組まれている。収録テキストは、映画評論家、田井肇の「越境の見事さとノセの上手さ」。医療人類学者、小林昌廣の「重力の生態学的考察」。美学・美術史批評家、丹生谷貴志の「茫然とし、そして恥じる」。映画評論家、松田政男の「『映画』一般の共和国に囲い込まないために」など。

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1992年8月発行(映画芸術新社)

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FLIX 1992年8月号

「追悼/最後の小川紳介(下)」と題する映画評論家、山根貞男のエッセイを掲載。小川紳介との出逢い。トリノ映画祭に招かれイタリアを訪問した小川紳介が見せた溌剌とした振る舞い。小川紳介逝去後、東京に続いて山形牧野で行われた「お別れする会」の模様などを綴る。

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1992年7月発行(ビクター音楽産業)

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FLIX 1992年7月号

「追悼/最後の小川紳介(上)」と題する映画評論家、山根貞男のエッセイを掲載。亡くなる前日に病床を見舞った時の小川紳介の様子。通夜と告別式、また、続いて東京お茶の水のアテネ・フランセ文化センターで催された「小川紳介とお別れする会」の模様などを綴る。

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1992年6月発行(ビクター音楽産業)

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キネマ旬報 1992年5月下旬号

16頁のボリュームで、特別追悼特集「小川紳介の足跡」を掲載。朱天文・侯孝賢の弔文。山根貞男による田村正毅インタビュー。木村迪夫、伏屋博雄、景山理、各氏の証言。「映画『山に生きる子ら』について」と題する山根貞男の文章などを収録。

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1992年5月発行(キネマ旬報社)

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自然流「日本酒」読本

小川プロの演出部で長く活躍した後、1978年にフリーとなった福田克彦監督。本書は、そんな福田監督が著した日本酒の本。

「聞けば聞くほど、謎のひろがる日本酒の世界を知って、まんざら飲むのが嫌いとはいえないわたしと写真家の北井一夫は、友人の応援もあってちいさな旅を思い立ったのである。たったひとつ、酒の知識についてはまったくの素人、ということだけを武器にして、この不思議な日本酒の世界を探索してみようと。」(本文より)

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福田克彦著 1992年4月発行(農山漁村文化協会)

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文献アーカイブス('75~)

小川紳介と小川プロダクション、およびその作品について書かれた文章を掲載する書籍、雑誌、小冊子の中から、1975年~1991年に刊行されたものを紹介しています。

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映画「1000年刻みの日時計 牧野村物語」補遺

『1000年刻みの日時計・牧野村物語』の上映パンフレット。『対談「1000年刻みの日時計」補遺 からだに刻まれたドキュメント』と題して、長く小川プロと行動を共にしてきた写真家、内藤正敏が小川紳介と対談。対談は「1000年刻みの日時計」のシーン割りに基づいて、以下の8章から構成されている。

「第I章〈稲〉地動説の太陽」、「第II章〈水〉堀切観音は水の神さま」「第III章〈稲〉稲の言葉を聞いた」「第IV章〈山の神と道祖神〉山の神の婿取り譚」「第V章〈縄文〉六十センチ掘ったら縄文時代」「第VI章〈五巴神社の由来〉五巴神社に隠された一揆」「第VII章〈おみねさん〉おみねさんは神さまたちと友達」「第VIII章〈大団円〉みんなが遊んだ大団円」

なお、本書に収録されている対談は『映画を穫る・ドキュメンタリーの至福を求めて』(筑摩書房)にも再録されている。

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↓こちらは裏表紙。青空にそそり立つ道祖神が眩しい。
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1987年10月発行(小川プロダクション)

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モンスーン 1987年秋創刊号

前年冬に『1000年刻みの日時計・牧野村物語』を完成させた小川紳介に取材。偶数ページに「十三年かかって、映画を穫れた」と題する小川監督のロングインタビューを掲載。奇数ページに「編集スタッフによる勝手なページ」を収録する。

インタビュアーを務めたモンスーン誌ディレクターの田井肇氏は、「湯布院映画祭」の立ち上げに加わった人物。現在は大分の映画館「シネマ5」支配人。

なお、本書に収録されている小川紳介のインタビューを、一人語りの形に再構成した文章が、『映画を穫る・ドキュメンタリーの至福を求めて』(筑摩書房)に再録されている。

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1987年8月発行(モンスーン社)

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月刊イメージフォーラム 1987年6月号

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1987年6月発行(ダゲレオ出版)

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季刊リュミエール4 1986夏

「『山の焚火』のフレディ・M・ムーラーは“空気を描くことのできる作家だ”と小川紳介は言った」と題するコラムを掲載。

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蓮實重彦責任編集 1986年6月発行(筑摩書房)

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ニッポン国古屋敷村 生きることのフシギ!

製作秘話や、各媒体に発表された山根貞男、色川大吉、河原畑寧、鈴木志郎康、上野昂志、蓮實重彦、鶴見俊輔らの『ニッポン国古屋敷村』論を転載。また、1984年のベルリン映画祭でヤング・フォーラム部門に招待されたときの経緯を、小川紳介自身が語る「わたしのベルリン映画祭顛末」も収録。

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1984年5月発行(小川プロダクション)

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シナリオ【読本】ニッポン国古屋敷村

『ニッポン国古屋敷村』の採録シナリオ。文字情報だけにとどまらず、イラスト・グラフといった図版を満載。ブックデザインにこだわった豪華本。造本・装幀を手がけたのは、杉浦康平、鈴木一誌、大竹左紀斗(協力)の各氏。

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小川プロダクション編 1984年4月発行(晩聲社)

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同時代批評 8

特集「悪」の一環として、同誌編集長、岡庭昇を聞き手に行われた小川紳介のインタビューを掲載。インタビューのタイトルは「土俗の中の悪・共同体は“水”をめぐる」。

なお、このインタビューの一部を抽出したテキストが、『映画を穫る・ドキュメンタリーの至福を求めて』(筑摩書房)に再録されている。

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「誌と思想」22号増刊 1983年8月発行(土曜美術社)

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月刊イメージフォーラム 1980年12月号

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1980年12月発行(ダゲレオ出版)

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シナリオ 牧野物語・養蚕編

『牧野物語・養蚕編』の採録シナリオ。養蚕に必須の蚕室・蚕具なども写真で紹介。

「(略)九州の炭鉱の鉱夫たちが、昭和三〇年代のエネルギー政策、石炭切り捨てで日本の国に裏切られて、文字通り日本を捨てて自ら棄民となることによってブラジルに行った歴史があることは、あの炭鉱の闘争を含めて、皆さんご存知だと思います。(略)その鉱夫の出身がおそらく農家だったんでしょう、昔、蚕をやって、大当たりしたという記憶だけが、どうもその鉱夫の心の中に残っていたみたいなんです。(略)養蚕をやろうと、大変にいい計画を立てて、あるグループを作って蚕を置いたそうです。ところが二回やったというんですけど、全滅させたんですね。(略)そのために、その鉱夫の何人かが、自殺したという話があるんですよ。それは何だったかというと、たったひとつのことなんです。蚕は、蒸れたら駄目だ、乾かさなければいけない。たったそれだけのことなんです。(略)どうしてその鉱夫の人のために、誰も映画を作らなかったんですかね。座や蚕体を充分に乾かしてきちんと消毒すればいいんだ、まず乾かせば病気にならないんだっていう映画を。」「『シネアストは語る――5 小川紳介』(風琳堂)98頁より」


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1978年2月発行(小川プロダクション)

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日本記録映像史

日本の記録映画、記録映像の歴史を検証する映画評論家、佐藤忠男の著作。「少数派のために」と題した項にて、小川紳介&小川プロの三里塚シリーズに言及。

「農民たちの生活と心情をより深く内面的に把握するいとぐちを与える長編記録映画のシリーズがつくられることになったのである。これは、不偏不党と傍観者的立場を余儀なくさせられているテレビの報道番組やドキュメンタリー番組に対する大きな挑戦であると言える。」(本文より)

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佐藤忠男著 1977年4月発行(評論社)

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日本の映画作家たち 創作の秘密

今村昌平、深作欣二、藤田敏八など日本の映画監督13人を射程に、その“創作の秘密”に迫る映画評論家、田山力哉の著作。その13分の1に小川紳介が充てられている。

『どっこい!人間節/寿・自由労働者の町』完成直後の小川紳介を取材。女性関係といったプライベートな問題を交えながら、映画作りの背景を追う。

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田山力哉著 1975年8月発行(ダヴィッド社)

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文献アーカイブス('68~)

小川紳介と小川プロダクション、およびその作品について書かれた文章を掲載する書籍、雑誌、小冊子の中から、1968年~1974年に刊行されたものを紹介しています。

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映画は生きものの記録である

小川プロ製作の『パルチザン前史』で監督を務め、また水俣を記録した一連の作品で知られる土本典昭監督の著作。おもに1970年から1973年にかけて各媒体に発表されたエッセイや、シナリオ、映画論などを集成。

そのひとつに『三里塚――第二砦の人々/小川紳介・小川プロ私論』と題された文章を収録。サブタイトルが示唆するとおり『第二砦』作品論ではなく、『第二砦』までの小川紳介と小川プロの足跡、映画手法などについて言及。その論を展開する。

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土本典昭著 1974年6月発行(未来社)

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三里塚レポートNO.4 辺田部落日録'71.9~'72.11

『三里塚・辺田部落』が、どのような状況の中で撮影されていったのかを、撮影開始の4カ月前の時点から克明に記録した日録。青年の自死、公団の攻撃、反対派メンバーの翻意。様々な苦難に直面しながらも、闘争を続ける農民たちの姿がリアルに伝わってくる。文責は小川プロスタッフの湯本希生。

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1973年5月発行(小川プロダクション)

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美術手帖 1972年7月号

1972年5月9日、アテネ・フランセ文化センターで上映された『圧殺の森』。その後の討論会で行われた小川紳介のロングインタビューをひとり語りの形で収録。その内容を平行して邦和彦が解説。

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1972年7月発行(美術出版社)

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映画批評 1970年12月号

「小川紳介・闘争と脱落」と題する映画監督、大島渚の批評を掲載。「長い間、私は小川紳介と小川プロダクションの活動に敬意を抱いて来たのだった。一本の映画も見ずに。そう。一本の映画も見ることなく。」と擁護しながら、映画評論1968年3月号に掲載された評論家、松田政男の『現認報告書』批判について根本的な疑義を提示。

「『現認報告書』についての人びとの批判はおそらく正当なものであろうと私には読み取れたが、折角『圧殺の森』を讃めたのにこんなひどい作品をつくってというような評者の態度、一喜一憂する態度は断乎許せなかったのである。理由は後で述べるが、『圧殺の森』がよかったのだったら、『現認報告書』は悪くて当たり前なのだ。そんなことは『現認報告書』を見る前にわかっていなければならないのだ。それがわかってないとしたら、『圧殺の森』が何故良かったのかについても何一つわかってはいなかったということになる。」(本文より)

「私が『圧殺の森』を見ずに、それについての情報と評言だけで、小川紳介は信頼に値する作家だと考えた理由について述べなければならないだろう。(略)『圧殺の森』をとった小川の方法が、記録映画の初心にかえり、記録映画の原則にかなっていると思われたからである。記録映画の初心、記録映画の原則とは何か。それは一つは記録する対象への愛、強い関心、執着であり、今一つはそれを長期にわたって行うということにほかならない。(略)このように考えれば、短期間で撮った『現認報告書』が『圧殺の森』に劣るのは見る前からわかる筈である。先にもいったが、それがわからなかった奴は『圧殺の森』を見ても何もわからなかった奴である」(本文より)

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1970年12月発行(新泉社)

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キネマ旬報 1969年4月上旬春の特別号

特集「〈日本映画監督研究〉小川紳介」にて、二篇の評論を掲載。一篇は佐藤忠男の「行動的ドキュメンタリストの登場」、もう一篇は河原畑寧の「変革の映画作家・小川紳介素描」

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1969年4月発行(キネマ旬報社)

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映画評論 1969年1月号

採録シナリオ『日本解放戦線・三里塚の夏』を収録。「『日本解放戦線・三里塚の夏』とりあえず第一部について」と題する小川紳介のコラムも掲載。

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1969年1月発行(映画出版社)

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映画芸術 1968年11月号

「小川紳介という男」と題する1頁の人物評を収録。筆者は『パルチザン前史』や、水俣を記録した一連の作品で知られる土本典昭監督。

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1968年11月発行(映画芸術社)

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情況 1968年10月号

「特集・農民叛乱――成田・砂川の闘い」内に、「カメラは武器たり得るか――インタビュー『日本解放戦線・三里塚の夏』」を収録。

「三里塚闘争への基本的視座」「表現の極限とは何か」「たたかいこそ表現の自由」などを主題に、『三里塚の夏』を完成させたばかりの小川紳介が、評論家、仙波輝之を聞き手にその思想を語る。

なお、本書に収録されている小川紳介のインタビューの冒頭一部分を抽出・構成した文章が『映画を穫る・ドキュメンタリーの至福を求めて』(筑摩書房)に再録されている。

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1968年10月発行(情況社)

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映画評論 1968年3月号

「『現認報告書』とその周辺の問題」と題する映画評論家、松田政男の批評を掲載。「小川紳介をはじめとする『現認報告書』の記録者たちの意図は高く評価されねばならなぬとしても、その実現された結果である十六ミリ・六十分の画面は、(略)問題をはらんだ失敗作としてしか言いようのない代物」と批判。「極端にいえば、私はこういう作品とつきあって評語の一つ二つを書き留めるほどヒマ人ではない、と怒鳴りつけたくなる」と断じる。

また、採録シナリオ『圧殺の森・高崎経済大学闘争の記録』も収録。

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1968年3月発行(映画出版社)

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