五月の空、neoneo坐のかよい路
地下鉄小川町駅A5出口から、スカッと晴れた五月の空の下を歩くこと約2分。靖国通りから一本入った静かな路地に「neoneo坐」はありました。扉の前には開場を待ちわびる人だかり。その上にはためく紺地に白抜きの幟。いやでも気分が盛り上がってきます。
開場まもなくキャパ約30席の会場は、ほぼ満席状態。伏屋坐長の短い挨拶に続き、いよいよ『小川プロ訪問記』の上映です。大島渚×小川紳介という好対照が連発する丁々発止のやり取りに、会場はしばしば爆笑の渦に。以前、アテネで同じ作品を見た時も笑い声がもれたものですが、これほどの活気は初めてのことです。

↑坐長の伏屋博雄さん
興奮さめやらぬまま61分の上映時間が終わると、引き続き伏屋坐長のトークがスタート。伏屋坐長がお会いになったという小川紳介の祖父の記憶に繋いで、小川紳介の作家的背景を示唆する刺激的な内容でした。と、ここまでは予定されていたプログラム通りの進行。しかし、さらに嬉しい驚きがありました。伏屋坐長に促され、会場にいらした土本典昭監督が急遽、講演を行ってくれたのです。『小川プロ訪問記』に関する評価に始まり、小川紳介の人物評や作品論にまで及ぶ非常に中身の濃いお話を伺うことができました。

↑土本典昭監督
さて、全プログラムが終了したところで観客はいったん会場の外へ。その間に手際よく模様替えが行われると、上映会場だったスペースが、たちまち観客同士の交流の場へと変貌を遂げました。その名も「neo bar」(!)。我々もテーブルの片隅に陣取って、ビールなどをあおりながらしばし歓談。映画監督、映画批評家、出版関係者、配給会社の関係者といった方々とも話ができ、貴重な時間を過ごすことができました。
こうした交流の場を作ることも「neoneo坐」立ち上げの意図のひとつ、とは伏屋坐長の言葉。上映空間という枠組みを超えて、何かが胎動し始めるかもしれない・・・・。そんな期待を抱かせるスペースだったように思います。
text by Ohsaki
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